クレジット審査

キャッシングとは?カードローンとの違い、利息の決まり方、審査と返済方法

キャッシングは、クレジットカードの「キャッシング枠」を使って現金を借りる仕組みで、すでにカードを持っていれば追加の申し込みなしで借りられ、ATMやネットから手続きできる手軽さがあります。

その一方で、金利や返済方法によって支払う利息は大きく変わるため、借りる前におさえておきたい点がいくつかあります。

カードの利用枠は2つに分かれる

クレジットカードの利用枠には、買い物で使う「ショッピング枠」と、現金を借りる「キャッシング枠」があって、ショッピング枠は商品やサービスの代金を後払いする機能であり、キャッシング枠は金銭の貸付となります。

この違いは、総量規制の対象になるかどうかにも関係し、キャッシング枠は貸金業者による貸付なので、ほかの貸金業者からの借入と合算して年収の3分の1という上限が適用されることになっています。

カードを作るとき、キャッシング枠の有無や限度額が一緒に決まるのが一般的となっていて、すでに枠があれば、追加審査を待たずに借りられることが多いものの、カードによってはキャッシングを使うとショッピング枠が減る場合もあり、自分のカードがどちらの仕組みか、サイトで確認しておくと安心。

利息は「残高×金利×日数」で決まる

キャッシングの利息は、借りている残高と日数に応じて日割りで計算されるのが一般的で、基本の式は次のとおりです。

利息 = 借入残高 × 年利 × 借りた日数 ÷ 365

たとえば、年18%で10万円を30日間借りた場合、利息は約1,479円となり、短期間(30日)の借入なら負担は小さく見えますが、同じ条件で90日間借りた場合だと約4,438円となり、期間が3倍になればそれに乗じて利息も約3倍になります。

なので、返済が長引けば長引くほど利息は積み上がっていくことに。

90日の利息は、10万円×18%×90日÷365日で計算した概算(実際の金額はカード会社の計算方法によって多少変わります)。

クレジットカードのキャッシング金利は、年15〜18%程度が相場とされ、この水準には、利息制限法による上限金利が関係しています。

  • 10万円未満:年20%
  • 10万円以上100万円未満:年18%
  • 100万円以上:年15%

上限を超える金利での貸付は、超えた部分が民事上無効になり、キャッシングの限度額は10万円以上100万円未満に設定されることも多く、年18%に近い金利が適用されやすい背景があります。

広告で見かける低い金利は、利用額や契約者の審査結果によって変わり、新規利用や少額の借入では、カード会社が定める金利範囲のうち上限に近い水準になることもあるため、自分の契約で適用される金利を確認することが大切です。

カードローンとの違い

キャッシングとカードローンは、どちらも現金を借りる仕組みですが、契約の形や使い勝手が異なります。

項目キャッシングカードローン
契約の形クレジットカードに付く借入機能借入を目的とした専用契約
申し込み先カード会社銀行や消費者金融など
金利の目安年18%前後銀行は年14%台、消費者金融は年17.8〜18.0%程度が多い
総量規制対象銀行カードローンは対象外、消費者金融は対象
使い勝手すでに枠があればすぐ借りやすいまとまった額や長期返済に向くことがある

金利の差は、返済期間が長いほど大きくなり、同じ50万円を1年間借りた場合、年14.5%の銀行カードローンなら利息は約72,500円、年17.9%の消費者金融なら約89,500円で、年間の差は約1万7,000円です。

キャッシングは、すでに枠がある場合にすぐ借りられる点と、海外旅行先で現地通貨を引き出せる点が強みである一方、まとまった金額を長期間返していくなら、金利の低いカードローンや別のローンのほうが総負担を抑えられることがあります。

総量規制で借りられる額が変わる

総量規制は、貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合、新たな借入ができなくなる貸金業法のルールです。2010年6月18日に完全施行されました。

対象は消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者で、キャッシング枠も含まれます。

複数社からの借入は合算して判断されるので、年収300万円の人であれば、貸金業者からの借入合計が100万円までとなります。

たとえば、A社に80万円の借入がある人が、B社から新たに借りる場合、残りは20万円までで、すでに年収の3分の1を超える借入がある場合、既存の借入をすぐ全額返すよう求められるわけではありませんが、新規の借入は原則としてできません。

銀行からの借入は貸金業法ではなく銀行法に基づくため、総量規制の直接の対象外ですが、銀行も収入や返済能力を確認して融資額を決めるため、総量規制がないからといって無制限に借りられるわけではありません。

また、1社で50万円を超える借入などでは、年収を証明する書類の提出が必要になることがあります。

審査で見られるのは返済能力と信用情報

カード会社は、申し込み者が返済できるか、これまで返済を続けてきたかを中心に審査します。

主な確認項目は次のとおり。

  • 年収、勤務先、勤続年数などの返済能力
  • 他社借入の件数と残高
  • 信用情報機関に登録された過去の返済状況

住宅ローンや自動車ローンが借入残高に含まれるかは、借入の種類やカード会社の方針によって異なり、申し込み前に、利用予定のカード会社がどのように扱うかを公式サイトで確認しておくとよいでしょう。

審査を通るために、借入件数や残高を少なく申告するのは避けてください。

虚偽の申告は信用を損ない、審査に落ちる原因になります。

返済方法で総額が変わる

キャッシングの返済方法には、主に翌月一括払いとリボ払いがあります。

翌月一括払いは、借りた翌月に元金と利息をまとめて返す方法、リボ払いは毎月の返済額をほぼ一定にする方法で、月々の負担は軽くなる一方、元金の減りが遅く、利息を払う期間が長くなります。

年18%で10万円を借りた場合、毎月の返済額によって総負担は次のように変わり、ここでは、月利を年利の12分の1として単純に計算した概算です。実際の金額は、カード会社の計算方法や返済日によって変わります。

毎月の返済額完済までの期間利息の合計
5,000円約2年約2万円
1万円約11か月約9,000円

毎月の返済額を倍にすると、完済期間は半分以下になり、利息も半分以下に抑えられます。

ですので、余裕があるときに繰り上げ返済を行うことで、元金が減り、その後の利息も小さくなっていきます。

返済が遅れると、利息とは別に遅延損害金が発生し、返済状況は信用情報に記録されることがありますので、その後のカードやローンの審査にも影響してきます。

ですので返済が難しくなりそうなときは、早めにカード会社へ相談するようにしましょう。

日本貸金業協会にも相談窓口があります。

向いている使い方と避けたい使い方

キャッシングが向いているのは、給料日前に数万円が足りないといった短期間で返せる少額の資金不足や、海外での現金引き出しで、すでに枠があれば手続きが早く、必要なときに必要な額だけ借りられるのが特徴です。

避けたいのは、長期間の返済を前提にまとまった金額を借りること、返済のために別のキャッシングやローンを重ねること、リボ払いの初期設定を確認しないまま使うこと。

借りる前には、カード会社の会員サイトでキャッシング枠の上限、適用金利、返済方式の初期設定を確認するようにしましょう。

申し込み先が登録貸金業者かどうかは、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で確認できますし、登録番号のない業者はヤミ金融の可能性があるため、利用しないように。

※本記事の金利・制度の情報は、2026年10月20日時点で確認できた出典に基づきます。最新の条件は、各カード会社や金融機関の公式サイトで確認してください。